下痢が続く(水下痢、下痢が
止まらない、3日続く)
下痢は、便の水分量が増加し、軟便や水様便を頻回に排出する状態です。急性の下痢と慢性の下痢に大別され、原因により治療法が異なります。以下のような症状がある場合は、早めの受診が必要です。
- 水のような便が1日何回も続く
- 発熱を伴う
- 血便が混じる
- 強い腹痛や嘔吐を伴う
- 脱水症状がある
- 体重減少が著しい
2~3日下痢が続く場合の原因
短期間の下痢は、感染性胃腸炎や食中毒、ストレスなどが原因であることが多いです。
感染性胃腸炎・食あたり・食中毒
下痢が続く原因として多いのが、ウイルスや細菌が原因となる急性胃腸炎です。ノロウイルスやロタウイルスなどのウイルス感染、サルモネラ菌・カンピロバクターなどの細菌感染に加え、傷んだ食品を食べた際の「食あたり」や細菌・毒素による食中毒も同じく胃腸炎の一種として発症します。腹痛、嘔吐、発熱、脱水を伴うこともあり、多くは数日で改善しますが、症状が長引く場合は、一度当院へご相談ください。
ストレス・緊張
精神的ストレスや緊張により自律神経のバランスが崩れ、腸管運動が亢進して下痢を生じます。試験や面接などの特定の状況で起こりやすく、ストレス解消により改善します。
1ヶ月以上下痢が続く場合に
考えられる病気
慢性的な下痢は、何らかの疾患の存在を示唆するため、詳しい検査が必要です。
過敏性腸症候群
ストレスにより腸管運動が異常となり、下痢や便秘を繰り返します。器質的異常はなく、腹痛が排便により改善するのが特徴です。
潰瘍性大腸炎
大腸粘膜の慢性炎症により、粘血便や下痢、腹痛を生じます。20〜30代に好発し、寛解と再燃を繰り返します。
クローン病
消化管全体に炎症を起こす可能性があり、慢性的な下痢や腹痛、体重減少を認めます。若年者に多い傾向があります。
大腸がん
進行した大腸がんでは、便通異常として下痢と便秘を繰り返すことがあります。血便、体重減少を伴うことも多く、早期発見が重要です。
慢性膵炎
膵臓の機能低下により消化酵素が不足し、白っぽい下痢を生じることがあります。他には、腹痛や体重減少を伴う場合があります。
甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンの過剰により腸管運動が亢進し、慢性的な下痢を生じる場合があります。動悸や体重減少、手の震えなどを伴うことも多いです。
薬剤性下痢
抗生物質、胃酸分泌抑制薬、NSAIDs、抗がん剤などが原因となります。薬剤の中止または変更により改善しますが、自己判断せず医師に相談することが重要です。
下痢が続く時の食事
下痢により失われた水分と電解質の補給を優先し、腸管への負担を軽減する食事管理が重要です。
水分補給
脱水予防のため、こまめな水分摂取が必要です。経口補水液やスポーツドリンクで電解質も補給します。常温または温かい飲み物を少量ずつ摂取し、冷たい飲み物は避けましょう。
消化の良い食品
おかゆ、うどん、食パン、豆腐、白身魚、鶏ささみなど、脂肪分が少なく消化の良い食品を選びます。よく煮込んで柔らかくし、少量ずつ摂取します。
避けるべき食品
脂っこいもの、香辛料、カフェイン、アルコール、乳製品、生野菜は腸管を刺激するため避けましょう。食物繊維の多い食品も控えめにします。
段階的な食事再開
症状改善に伴い、流動食→軟食→普通食と段階的に移行します。急に通常食に戻すと負担がかかる場合があるため、数日かけて徐々に戻します。
下痢が続く時には大腸カメラ
検査を受けましょう
慢性的な下痢や血便、発熱、激しい腹痛を伴う場合は、大腸内視鏡検査による精密検査が必要です。大腸カメラ検査により、炎症性腸疾患や大腸ポリープ、大腸がんなどの器質的疾患を直接観察し、確定診断が可能です。
下痢は「体質だから」と放置されがちですが、重篤な疾患が隠れている可能性があります。数週間以上続く下痢や繰り返す下痢は、必ず消化器内科を受診し、原因を特定して適切な治療を受けることが大切です。

